歌手として経営者としてファンの笑顔が原動力 音楽への情熱と苦悩【Kiss Office kiyoshi kawamoto】
目次
【仕事内容】
Q: 現在のお仕事について教えてください。
シンガーとして活動しています。アーティストとして、楽曲の制作やライブの開催、さらには自主レーベルの運営までを一手に引き受けています。今の活動は、スポンサーに頼らず、すべて自分でプロデュースしています。最近では、新しいメディアへの露出が少ない状況ですが、SNSやメールマガジンなど、自分のメディアを通じて情報発信をしています。以前は新曲を出すたびにラジオ出演でのプロモーションも行っていましたが、現在は自主的な活動が中心ですね。
プロモーションやマーケティングも自分の手で行っているため、日々のスケジュール管理や広報活動は非常に忙しいですが、ファンとの距離が近くなることで得られる充実感は大きいです。ライブの運営企画も含め、クリエイティブな面からマネジメントまで全体を見渡して取り組んでいます。自主的に全てをコントロールすることで、より自分らしい音楽をファンに届けられるのが魅力です。
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【始めたきっかけ】
Q: シンガーとしてのキャリアをスタートさせたきっかけは何ですか?
実は、元々はシンガーになろうとは思っていなかったんです。高校時代に友人に勧められて、何気なく「ヤマハのティーンズミュージックフェスティバル」のオーディションに出場したんですよね。神戸地区でグランプリを獲得した時は、びっくりしました。その後、関西ファイナルにも進出しましたが、そこでは惜しくも敗退しました。それでも、歌い終えた後の会場の拍手と声援が心に深く響いて、「自分は歌うことが好きなんだ」と初めて実感したんです。
その後も、しばらくは普通に大学へ進学しましたが、周りが就職活動を始める中で、どうしても自分は音楽への情熱が冷めないことに気づきました。そこで思い切って音楽の専門学校に進学することを決意しました。自分のやりたいことに向かって、一歩踏み出した瞬間でしたね。ボーカル科で学んだことが、今の活動にも大きく影響しています。
【やりがいを感じるとき】
Q: シンガーとしての活動の中で、特にやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?
一番のやりがいは、ファンの笑顔や拍手に触れる瞬間です。ライブでは、曲を通じて感情を共有できる一体感がありますが、ファンが心から楽しんでくれている姿を見ると、本当に嬉しいですね。ファンがライブ後に「また来たい」と言ってくれたり、SNSで「感動した」と書いてくれるのを見ると、どんなに大変なことがあっても、それが全て報われたと感じます。
それに、ライブはただ歌を披露するだけでなく、ファンとの直接の交流の場でもあります。ステージの上から見るファンの反応や声援が、僕にとっては最高のエネルギー源ですね。ステージの熱気とファンの声援が一つになる瞬間が、何よりもやりがいを感じる瞬間です。
【困難を乗り越える方法】
Q: シンガーとしてのキャリアの中で、特に苦しかった時期はありますか?
もちろん何度もありました。最近ではコロナ禍のときは非常に大変でしたね。ライブを開催できない状況が続いて、音楽業界全体が厳しい時期でした。それに、自分の中でも、10年以上シンガーとして活動してきて、毎回新しい音楽やパフォーマンスを求められるプレッシャーがあります。同じことを続けているとファンに飽きられてしまうんです。ですから、常に新しいアイデアを取り入れ、成長し続けることが求められています。
さらに、アーティスト活動をしながらマネジメントも自分で行っているので、経営や危機管理の面でも苦労が絶えません。特に、ファンとの直接的な接点が失われたコロナ禍では、どうやってファンにメッセージを届けるかを真剣に考えました。ライブができないというのは、本当に辛かったですね。
Q: 苦しい時期をどのようにして乗り越えましたか?
やはり、ファンの存在が大きかったです。コロナ禍で直接会えない中でも、SNSやメールで応援してくれるメッセージが僕を支えてくれました。その中で、2021年に「ワンハロー」という曲をリリースしました。これは、有名な歌手ランディ・クロフォードさんのカバー曲で、コロナ禍の中でも「会えなくてもお互いを思っている」というメッセージを込めた楽曲でした。この曲を通じて、ファンに自分の思いを届けることができました。
また、2021年10月に開催した復帰コンサートは、本当に特別なものでした。感染対策を徹底しながら、ファンと再会できた瞬間は、もう言葉では表現できないほど感動的でした。ファンが自分を信じて、ライブに来てくれたことが何よりの励みになり、「ここからまた新しいスタートを切るんだ」と前向きに思えるようになりました。
【仕事をする上で大切にしていること】
Q: 川元さんが仕事をする上で特に大切にしていることは何ですか?
一番大切にしているのは、自分の「声」を残すことです。音楽は永遠に残るものですが、生の声というのはその瞬間だけのものです。その瞬間にしか伝わらない感情や思いを、ライブや楽曲を通じて届けたいと思っています。だからこそ、僕は自分の声に対して非常にこだわりを持っていて、日々のトレーニングであったり、喉のケアなどキープしていくことを届けることを最も大切にしています。
また、僕はラブソングを中心に歌っていますが、これには理由があります。人と人とのつながりや愛情を音楽で表現したいからです。音楽を通じて、リスナーやファンと感情を共有し、一緒に感動を分かち合えることが僕にとっての音楽の魅力だと思っています。
【学生へのアドバイス】
Q: これから社会に出る学生に向けて、何かアドバイスはありますか?
今は「好きなことを仕事にしなければならない」というプレッシャーがある時代ですが、必ずしもそれをすぐに見つける必要はありません。僕
も、最初から音楽を仕事にしようと考えていたわけではなく、偶然のきっかけで音楽に出会い、そこから自分の道が見えてきたんです。
ですから、学生の皆さんには「まずは興味のあることに挑戦してほしい」と思います。何に感動するのか、何に夢中になれるのかを知るためには、たくさんの経験をすることが大切です。興味を持ったことに没頭することで、自分の「好き」を見つけることができるはずです。そして、どんな小さな感動でも大切にして、それを糧に自分の道を歩んでいってほしいと思います。
【今後の展望】
Q: 今後の目標や展望についてお聞かせください。
僕は今43歳ですが、50代、60代になっても現役でシンガーとして活動を続けたいと思っています。特に海外では、50代や60代で再び黄金期を迎えるアーティストも多いですし、僕も年齢に関係なく、いつまでも音楽を続けていきたいです。日本では若いアーティストが注目されがちですが、僕は年を重ねるごとに新しい音楽を追求し、ファンとのつながりを深めていきたいと思っています。
また、今後は新しい楽曲をリリースしつつ、かけがえのないファンやお客様との時間を大切に、毎年続けているライブ活動を長く続けていきたいと思っています。将来的に後進のアーティストを育てていく予定はありませんが、若い世代の方が活躍できる機会や環境を提供できるような場所の活動にも力を入れていきたいです。