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ゴルフ好き必見!ツアーバイトとは?

ゴルフ好き必見!ツアーバイトとは?

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トーナメントの裏側の一部 を大学生がお届けします!  ツアーバイトとは、ゴルフの大会(ツアー)の運営をするアルバイトのことです。 日本のツアーには、JGTO(男子プロ)やJLPGA(女子プロ)、また男子下部ツアーのAbemaツアーや女子下部ツアーのステップアップツアーなど他にも沢山の種類があります。 今回は先日行われたJLPGAのアース・モンダミンカップについて学生ツアーバイトの視点から裏側や魅力をお伝えしたいと思います。

ツアーバイトの魅力

 私が考えるツアーバイトの魅力を簡単に書かせていただきます。

プロの試合に関わることができる。

 大学生のうちにゴルフという生涯スポーツのトップレベルの試合を間近で運営として関わり、

見る・知ることが出来るのはとても貴重な体験であると思います。

友人が増える。

 ツアーバイトには様々な大学の学生が参加します。毎大会約10大学近くが参加し、今大会は関西から参加する学生もいました。

私たちも関東近辺の大会が主ですが関西や沖縄、北海道の大会に参加することもあります。

初めはなかなか慣れないこともありますが、複数日ともに過ごし、他の大会でも会うようになるので気づいたときには仲良くなっていることがほとんどです。

私自身も初めて参加したツアーバイトで仲良くなりその約2か月後にはツアーバイトに参加している同級生たちのコンペに参加しました。

ゴルフ経験や知識の量は人それぞれなのでツアーバイトに参加してからゴルフに興味を持ち、ゴルフを始めたという人も多くいます。

全国各地の「ご当地名物」を楽しめることも!

 朝、昼は支給されるお弁当をコースで食べるというツアーバイトですが、基本的に夜ご飯の支給はない大会が多いので宿泊先のホテルの近くでみんなで外食へ行きます。

これも新しい友人と仲良くなるきっかけの1つでもあると思います。

大会は全国各地で開催されているので夜ご飯でその土地の名物を食べることをモチベーションにすることもツアーバイトの1つの楽しみ方です。

私は現在大学3年ですが、初めてのツアーバイトから約2年弱で9つの都道府県、25大会に参加してきました。

山梨県で開催される男子のフジサンケイクラシックではほうとう、昨年は京都府で開催された女子の日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯では宿泊先が京都駅だったので毎夜沢山の京料理を堪能しました。

残りの大学生活ももっと様々な大会に参加し、楽しみたいです。

アースモンダミンカップ編

 会場は千葉県袖ケ浦市にありますカメリアヒルズカントリークラブで6月22日(木)〜6月25日(日)の予選2日、決勝2日の計4日で行われました。

私は今回決勝の2日間を参加させて頂きました。

 試合自体は4日間なのですが私たち学生アルバイトの業務開始日はもっと早くから。

募集は最も早い入り日で前週の日曜の夜から始まり、最後は大会終了後の翌日月曜までと全日程参加すると2週間を超えます。
 今回はツアーバイトについて初めての記事となるので実際にどのような業務が行われているのか業務についての詳細を順に紹介していきたいと思います。
まずは大会前週に行われている業務について。

ローピング

 トーナメントを見に行ったことのある方であれば見たことがあるかも知れませんが、会場には選手たちがプレーしやすいよう、ギャラリーの方が観戦しやすいようにコース内に杭と大会名の入ったテープまたはロープで仕切られています。

ローピングは大会をスムーズに進行するために欠かせません。

このローピングを私たちは指定された図面に従い設置していきます。

1Hから18Hまでのコース内はもちろん、ハウス回りから練習場、パッティンググリーンなど様々な箇所を1日から2日かけて設置するため、ツアーバイトの中でも肉体労働の業務であり基本的には男性が行います。

造花

 アースモンダミンカップならではですが、コース内だけでなく駐車場などの植木にも造花が綺麗に飾り付けられています。

この造花を一本、一本設置していきます。

ゴルフ場は緑色がとてもきれいですが、そこに赤色が加わることによって一気に鮮やかさが増します。

椅子設置

 こちらもこの大会ならではになりますが、練習場や特定のホールにギャラリーの方のためにモンダミンの椅子が置いてあり、これらも設置していきます。

下の写真は2Hグリーンの写真です。

写真には写っていませんが椅子の裏ではギャラリープラザがあり、ギャラリーの方はラーメンやハンバーガー、アイスなど食事をとりながら椅子に腰かけ観戦しています。

大会期間 前週~本戦前日まで

このように大会開催に向けて前週から準備をしていきます。
そして迎える大会本戦の週。
この週からは業務の数も増えていくので、沢山の学生が参加します!
ここからは簡単に曜日ごとに紹介していきたいと思います。
 まずは月曜日、この日はプロとアマチュアの方が一緒にラウンドを行うプロアマ開催日でした。
プロアマの日の主な業務はニアピン、ドラコン、進行チェックなどがあります。
プロアマではニアピン、ドラコンが開催されます。私たちは対象ホールのティーイングエリアとニアピンではグリーン、ドラコンではセカンド地点の2箇所に分かれ、メジャーや計測器で測定し記録を行います。
進行チェックというのは、いくつかの指定された組に1人ずつ付きホールアウト毎に本部に報告するという業務になります。
この3つの業務はプロとアマチュアの方にスムーズにプレーしてもらうために欠かせない業務です。

 火曜日と水曜日は選手が練習ラウンドを行う指定練習日です。また今回は一般のギャラリーさんも練習ラウンドの様子を観戦することができる公開練習日でした。選手達は大会に向けて、この指定練習日で練習場やコースにでてコースチェックをしたりと調整を行います。

大会本戦4日間

 そして迎える本戦4日間。
今大会は参加選手140名越えというかなり多い人数で行われました。6:45にトップの組がスタートし、最終組のホールアウト時間は18:00を超えるため、私たち学生アルバイトは早朝4:30にホテルを出発し、業務終了後コースを出るのは19時過ぎというツアーバイトの中でもかなり長丁場となりました。
大会期間中は本当に多くの業務があり、全てを紹介すると今回の記事だけでは収まりきらないため、3つに絞って紹介したいと思います。
紹介しきれなかった業務は、また次回にでも紹介したいと思います。

遊軍

 遊軍業務の中でもメイン業務の朝手直し(通称:朝てな)を紹介します。

この業務は名前の通り、朝コースに到着後すぐに動き出します。手直しは上記で紹介したローピングの杭が抜けていたり、ロープのたるみを直します。

試合中は選手の打球が曲がってロープ外に出てしまい杭やロープが飛球線方向やスイング動作に関わってくる際に杭やロープを外すことがあります。

また自然の中でもあるので、雨で地面が緩んだり、風でロープがたるむことが1日で何箇所も起きてきます。杭やロープを直すため、朝てなはハンマー、ロープを持ってプレーが始まる前にコースに出て手直しに向かいます。杭やロープが外れてしまっていると選手やギャラリーの方の通路が乱れてしまいトラブルの原因となってしまうため毎日試合開始前の業務として欠かせません。

DLボード

 2つ目はDLボード(通称:DL)を紹介します。

DLボードというのはコース内の目立つ場所(クラブハウス近く、注目ホール、9H、18Hのグリーン)またはOUT、INの中間地点あたりに設置されているリーダーズボードの事を指します(大会によっては電光掲示板の場合も)。

リアルタイムでスコアや順位変動をギャラリーの方に知っていただくため裏側に常に待機し、本部から送られてくるスコア速報を基に数字や選手名が書いてあるボード動かします。

また選手によってはプレーしながら現在の自分の順位や上位のスコアを確認し、戦い方の参考にすることもあるためDLボードは絶対にスコアや順位を間違えてはいけない大事な業務となります。

今大会では、9H・16H・18Hグリーンの横にDLボードが設置されていました。

移動ギャラリー整理

 最後に移動ギャラリー整理(通称:移ギャ)を紹介します。

移動ギャラリー整理はその大会の注目選手や注目組(最終組など)を担当し、選手がプレーに入る際にギャラリーの方が音を出してしまわないよう声を掛けたり、ホール間の選手の誘導をスムーズに進行します。

やはり注目選手や注目組はギャラリーの方も多く観戦するため、選手、ギャラリーどちらも気持ちよくプレー、観戦していただけるように心掛けます。

移動ギャラリー整理は2人もしくは3人でその組を担当し、基本的にクワイエットボードと呼ばれるプレー中を知らせるボードを掲げます。

業務開始時間は組のスタートのおよそ1時間前から。スタートの1時間ほど前から練習を開始する選手が多いので、私たちも1時間ほど前から選手の位置を把握し、練習場やパッティンググリーン、クラブハウスへ向かう際の誘導を行います。

スタート後、コースの設計やギャラリーの方の多さにもよりますが、基本的な役割は3人にいる場合は先発、中発、後発に2人の場合は先発、後発に分かれます。

先発は常にセカンド地点やグリーンに先回りしてボールの落下地点を確認します。後発はギャラリーの方への声掛けはもちろんのこと毎ショット打球の方向を先発に無線で伝えます。

仮に大きく曲がってギャラリーの方の方向に飛んできた場合に瞬時に先発がボールが飛んでくることを声掛けすることで打球事故を未然に防ぎます。

それでも打球事故は起こってしまうこともあるので、起こってしまった際には怪我の具合を確認に早急に対応することも大事な役割となります。

中発は先発と後発の役割を状況に応じて両方上手く対応するユーティリティ的な役割です。そしてホールアウト後アテスト会場まで誘導して業務終了となります。

まとめ

 大会は申ジエ選手と岩井明愛選手がTOTAL-13で並び、プレーオフの末、申ジエ選手が3打目をスーパーショットでピンそばにつけ、見事優勝で幕を閉じました。

 今回の記事には紹介しきていないまだまだ沢山の業務を総勢100名近くにもなる学生アルバイトが大会に携わりました。

塾講師や飲食店などの一般的なアルバイトと比べるとかなり珍しいアルバイトだと思いますがこのようなアルバイトの存在やトーナメントの裏側について少しでも知っていただけたら嬉しいです。

またツアーバイトに興味がある、参加したい、他にどのような活動をしているのか知りたいという方がいれば下記より東日本学生ゴルフ同好会連盟/HGAのホームページとインスタグラムのURLがありますので連絡、DMの方お待ちしております。

・ホームページ

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智也 鈴木

tomoya

2002年8月生まれ。愛知県出身。青山学院大学理工学部電気電子工学科3年。高校では硬式野球部に所属し、大学ではゴルフ部に所属中。父親の影響で始めたゴルフだったが、今では父親を超える頻度でラウンドへ

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